ブログ
BLOG
歯の神経の治療について
2020.08.06
こんにちは、勤務医の齋藤です。梅雨明けし夏本番といった暑い日が続いていますね。
今年は新型コロナウィルスの流行でいつもとは違う夏休みになりそうですが、当院では万全の対策をして診療を行っております。どうぞ安心して御来院下さい。
さて今日は神経の治療法について皆さまにお伝えしようと思います。
歯には神経があるのは皆さんご存じだと思います。神経には歯の内部にある部分に栄養を補給したり、細菌が侵入するのを防いだりする働きがあります。とても大事なのですが、虫歯で歯に穴があくと虫歯菌が内部に侵入し、その状態が続くと歯の神経は弱っていきやがて死んでしまいます。その過程でとても強い痛みがでたり、歯の内部に膿がたまってしまうため死んでしまった神経は取り除く必要があります。これが「根の治療」です。
「根の治療」は歯の根の部分に「ファイル」と呼ばれる金属の針金のような器具を入れ、死んでしまった神経を取り除いて清潔にしていくことが大切です。目では直接見えない部分の治療で、さらに根の形態は人それぞれ違うので、通常治療には3回以上かかります。治療の回数がかかるため、治療途中で来院が途絶える患者様もゼロではありません。
ですが、近年は「ファイル」という器具の種類も多様化し、効率的に治療を行えるようになってきました。あさひ歯科では「Xsmart」という、最新式の機器を導入しています。
この機器では先ほどお話した「ファイル」という金属の器具が「ニッケルチタン合金」で出来ています。従来使用されてきたものは「ステンレス」という金属で出来ていました。この金属には「しなり」が無いので、複雑な形態の根の治療では回数がかかってしまう事も少なくありません。
一方、「ニッケルチタン合金」は形状記憶合金とも呼ばれており、歯根に沿ってしなる為、複雑な根でもスムーズに治療をすることが出来ます。さらにこの「Xsmart」は機械式で、歯科用エンジンに取り付けて治療を行います。その為治療の更なるスピードアップを図ることが出来るのです。
以上の点をまとめると、機械式ニッケルチタンファイルの利点は以下の通りです。
☆十分な柔軟性がある
☆形状記憶特性がある
☆電動で行うことで理想的な速度と圧力で治療ができる
→そのため安全に治療を行える。また治療回数を減らすことが出来る。
「ニッケルチタン合金」ファイルは根の形態や状態により使用できないケースもあります。ですが患者様に安心で正確な治療を行うためにも、今後より積極的に使っていきたいと思います。