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メタボリックドミノ
2023.03.22
こんにちは。歯科衛生士の宍倉です。
今回は、歯科とも関連がある
“メタボリックシンドローム”
“メタボリックシンドロームドミノ”についてお話ししたいと思います。
虫歯や歯周病は色々な全身の病気に大きく影響し、メタボリックシンドロームとの関連もよくとりあげられています。
まずはメタボリックシンドロームとはなんでしょうか。
メタボリックシンドロームとは内臓脂肪症症候群とも呼ばれ、内臓脂肪が過剰蓄積した状態です。
腹囲の値によって肥満かどうか判断し、それに加えて
「脂質異常」「高血糖」「高血圧」
に2つ以上該当すると診断されます。
厳密には病気ではありませんが、それにより動脈硬化を促進させ、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす危険因子が高まることが分かっています。
メタボリックシンドロームは運動不足、偏った食生活、睡眠不足、生活習慣の乱れ、ストレス、喫煙といった好ましくない生活習慣が引き金となることで起こります。
そして病気は一度に起きるものではなく、日頃の生活をしている中で時間を追ってドミノ倒しのように病気が発症、進行していきます。
ドミノは、一番始めの1枚が倒れたらそのまま勢いよく最後までどんどん倒れていきますよね。
そのメタボリックシンドロームに至るまでの過程をメタボリックドミノと表現します。
ドミノと言われるだけあって最初の1枚目が倒されると糖尿病、心不全、脳梗塞などのリスクが高まります。
歯科と関連がある、虫歯や歯周病というのはこのメタボリックシンドロームドミノの上流(ドミノのスタート時点)にあるからです。
メタボリックシンドロームと大きく関係している肥満。マウスの実験では歯周病菌が原因で肥満につながることが分かっています。
口腔内の歯周病菌は、歯茎の炎症部分から
血液によって全身へと流れるので、歯周病があると肥満になるリスクが高まります。
さらに、肝臓にも脂肪を蓄積させるので高脂血症を生み出します。
肥満になるとインスリンの分泌が減り働きが悪くなり、その結果糖尿病に結び付いてしまうという負のループに陥ります。
歯磨きや飲食もメタボリックシンドロームの原因の1つ、生活習慣です。
歯磨きをしないで寝る。砂糖がたくさん入った飲み物やお菓子を食べる。
虫歯や歯周病になるという事はもうすでに自分の行動でドミノを倒し始めているという事です。
それらを踏まえ、まずはドミノの上流(お口の中)で進行を止めることが大切です。
歯周病をケアすることが全身の健康への近道。
そのためには健康な歯でよく噛んで食事ができることが大切です。
今の生活習慣を見直し、改善。
健康な歯の本数が多い方、歯科医院で定期検診を受けている方は、糖尿病や認知症になりにくいこともだんだんわかってきています。
歯科医院でのプロフェッショナルケア、日頃の歯磨きなどのお家でのセルフケアも意識していきましょう。
そうすることで口腔内はもちろん、全身的にも健康寿命を伸ばすことができますよ!