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防災と口
2020.10.31
こんにちは。歯科衛生士の渡邉です。
今回のテーマは『防災と口』です。
先月9月1日は防災の日でした。また、8月30日~9月5日は「防災週間」です。
防災の日は災害に備える目的で1960年に制定されてから今年でちょうど60年になります。
昨年2019年には、台風15号が関東地方に上陸し千葉県を中心に甚大な被害をだし、復旧が長期化しました。
皆様は防災用品の中に、お口のケア用品を揃えているでしょうか?
サンスターは、「G・U・M(ガム)」から防災備蓄用として5年間の長期保存が可能なデンタルリンスが発売されています。
災害時の口腔保健(オーラルケア)が欠かせない理由
避難所生活や水不足で口の中を清潔にしておかないと、口の中で細菌が増えて、肺炎をおこしやすくなります。
特に高齢者の方は誤嚥性肺炎に注意してください。肺炎以外にも、全身の病気に影響を及ぼします。これらを防ぐためにも、口のお手入れや顔を動かす体操を始めましょう。
非常時の口腔健康管理(水がない場合)
水がない場合でも、ガムやマウスウォシュを使って口の手入れをしましょう!
・シュガーレスガムを噛むことで、ストレス解消や緊張感の緩和ができる。
・唾液をたくさん出す効果があり、その唾液で口をすすぐことができる。
・マウスウォシュで口をすすぐことで、菌が増えることを防ぐことができる。
・口の中の状態を考えて、ノンアルコール成分の物がおすすめ。
口の体操やマッサージをしましょう!
非常時には、慣れない環境などで強いストレスを受け、唾液が出にくくなることがあります。
唾液には口の中をきれいに洗い流してくれる働きがあります。なるべく口をうごかし、またマッサージをして唾液の分泌を促しましょう。
① 口の体操
・[あ]「い」「う」と発音するように、口を大きく動かす。
・頬を膨らませた後、すぼめる動きを数回行う。
② 舌の体操
・口を開き、舌を出して上下左右に数回動かす。
③ 唾液腺のマッサージ
・耳の下、顎の下や頬をさすったり、揉んだり、押したりして動かす。
非常時の口腔健康管理(水がある場合)
少ないお水でも歯や入れ歯を磨きましょう!
① 歯ブラシがある場合
<1>水で濡らしたティッシュペーパーで軽く唇を拭く
<2>水・約30mLをコップに準備した水で歯ブラシを濡らしてから口の中へ入れ、歯磨きを開始
<3>歯ブラシが汚れたら、ティッシュを濡らし(ウエットティッシュ)汚れを取り、また歯磨き、これを繰り返す
<4>最後にコップの水で2~3回すすぐ
一気に含むのではなく、2~3回に分ける方がきれいになる
② 歯ブラシがない場合
<1> 食後に少量の水やお茶でぶくぶく、がらがらうがいをする
<2>タオルやティッシュペーパーなどで歯の表面を擦って、できる限り汚れを取り除く
③ 入れ歯のお手入れ
<1> できれば毎食後、少なくとも1日に1度は外して、スポンジ・ガーゼ・ウエットティッシュを使って汚れをとる
<2> 部分入れ歯では、針金の部分などが複雑な構造をしているので、義歯用ブラシや歯ブラシ、綿棒などでお手入れする
防災の備えとして液体ハミガキと歯ブラシも加えることをおすすめします。
家に備えがない方は購入を検討してみてはいかがでしょうか?