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歯が1本も無くなってしまった場合の治療方法
2019.12.12
インプラントと入れ歯のコラボレーション=ロケイターシステム
上の歯または下の歯が1本も無くなってしまった場合、いわゆる「かぶせ」や「ブリッジ」で歯を作ることは出来ません。インプラントか総入れ歯で、無い部分を回復していく事になります。
インプラントですと、最低4本の埋入が必要です。ブリッジのように繋げ、固定をします。基本的にご自身で取り外しは出来ません。図総入れ歯は上顎または下顎を全体的に覆い、歯茎に乗せる取り外し式のものです。
インプラントとは人工歯根のことなので、元の歯と同じようになります。ご自身の歯と同じように噛むことができ、取り外しの面倒もありません。ただし、多数の歯を補うことになりますから、高額になることが欠点です。
入れ歯は保険の範囲内で行うことができますが、歯茎を覆うことになるので、味や温度を感じにくくなります。また、夜には取り外して清掃しなければいけない点が面倒かもしれません。そして、かみ合わせによっては安定しにくく、くっつきが弱かったりすることがあります。
そこで、インプラントと総入れ歯の中間という方法があります。それをロケいたーシステムと言います。入れ歯をインプラントで支えるものです。
まず、インプラントを2本埋入します。次に、通常どおり総入れ歯を作成します。インプラントを利用して、入れ歯にボタンのようなものを装着し、パチンと止める方法です。ちょうど、洋服のスナップボタン(通称ホック)の原理と同じです。
ロケイターシステムの良いところは以下の通りです。
・インプラントで固定式のものを装着する時よりも、埋入の本数が少なくてみます。通常は最低4本のところ、ロケイターシステムの場合は2本の埋入で歯を作れます。その分、外科的侵襲が少ないです
・インプラントの本数が少ないので、保険外治療ではありますが、上記の方法より費用を抑えられます
・入れ歯の固定源がしっかりと確保されるので、外すのが大変なほど入れ歯がしっかりくっつき、ズレたりしません
・良く噛めます
・取り外して洗うことが出来るので、清潔を保てます
・通常の入れ歯より少し小さめに設計できるので、異物感を抑えられ、味や温度を少し感じることができます
一方で欠点は以下の通りです
・インプラントの埋入が必要なので、期間がかかります
・ボタンに相当するキャップの部分が劣化するので、その際にはキャップ部分だけ交換が必要です(簡単な処置で済みます)
・通常の入れ歯と同じように、就寝前に取り外さなければなりません